マクロビオティック 理論と歴史

マクロビオティックの歴史とその理論

マクロビオティックというと、その名称や海外セレブが多く実践していることから、

海外で生まれたものだと思っている人も多いかも知れませんが、そのルーツは

日本にあります。

 

マクロビオティックは、明治時代の日本の医師・薬剤師であり、玄米・食養の元祖の

石塚 左玄(いしづか さげん)氏の食養学に端を発します。

 

そして、その食養で健康を回復し、左玄 氏の食養会の活動に尽力した、

桜沢 如一(さくらざわ、ゆきかず)氏が一歩進めて体系化した食養法を

マクロビオティックという名称で世界(日本、北米、中南米、欧州、インド、

アフリカ、ベトナム)に広げました。

 

マクロビオティックの理論(未病を排除して中庸を保つ)

マクロビオティックは、桜沢 如一 氏の独自の陰陽論を交えた食養法であり、

その基本は、「万有無双原理」と言い、「宇宙のすべてのものが陰陽からできている」

という考えから成り立っています。

 

そして、マクロビオティックでは、「陰」と「陽」のどちらか一方に偏るのではなく

「陰」と「陽」のバランスのとれた状態である「中庸」を保つことを目指します。

 

東洋医学では、病気ではないけれども不調な状態のことを「未病」呼びます。

 

高血圧、高血糖値、低体温、貧血、胃腸の不調など、「未病」の状態は、間違った

食事によってもたらされることが多く、食事を改善することで「未病」を治し、

病気を未然に防げることが多くあります。

 

そこで、マクロビオティックでは食材や調味料だけでなく、調理方法まで陰陽に分け、

人間の身体を「陰」と「陽」のバランスが取れた「中庸」な状態に保つことで、

東洋医学と同様に「未病」を治し、病気を未然に防ぎます。

 

そして、毎日の食事で身体から「未病」を追い出し、病気になることを未然に防ぎ、

健康な状態を維持します。

 

マクロビオティックの理論(「陰」と「陽」の分類について)

マクロビオティック理論の根幹である、「陰」と「陽」の見分け方ですが、

以下にまとめましたので、参考にしてください。

 

1.食材の色

先ずは、食材の色に関して言えば、

 

「陰」は、虹の7色のスペクトルの中の 白(緑)、青、藍、紫

「陽」は、虹の7色のスペクトルの中の 黄、橙、赤

 

「陽」から「陰」に色をスペクトル順に並べると以下になります。

 

陽:赤 ⇔ 橙 ⇔ 黄 ⇔ 白(緑) ⇔ 青 ⇔ 藍 ⇔ 紫:陰

 

陽性の赤から、中庸の白(緑)、陰性の紫へと移行します。

 

2.食物の陰陽

 

陰性の食べ物 陽性の食べ物
形状 縦に長く伸びる 横に広く拡散する
働き 冷やす、緩める 温める、引き締める
春夏の暖かい季節 秋冬の寒い季節
水分 水分が多い 水分が少ない
質感 柔らかい 固い
味覚 甘い、辛い、酸っぱい 苦い、塩辛い

 

3.調理する際の性質

 

陰性:すぐに火が通る、火を通すと非常に柔らかい

陽性:火が通るのに時間がかかる、火が通ってもしっかりと形を保っている

また、調理法の違いで食材などが持っている「陰」と「陽」の特徴を

変化させることができるので、同じ食材でも食べる人の体質に合わせて

「陰」と「陽」のバランスを調整することが可能です。

 

4.陰性を強める調理法

 

・火をあまり使用しない、または全く使わない
・時間をかけない
・圧力をかけない
・油・水を多く使用する
・土鍋や木製の調理器具を用いる
・野菜などは小さめにカットする

 

5.陽性を強める調理法

 

・火を多く使用する
・時間をかける
・圧力をかける
・油・水をあまり使わない
・金属製や鉄製の調理器具を用いる
・野菜を大き目に切る

 

マクロビオティックの理論(宇宙の原理)

宇宙の万物は、陰(拡散性)と陽(求心性)の「結び」または「分化」により

表現されたもので、動物である人間は、そのうちの陽性に分類されます。

 

植物は陰性で、動物は陽性に分類されて、人間は陽性に分類されることから、

同じ陽性の動物を食べるより、陰性である植物を食べたほうがマクロビの目指す

「中庸」を保ちやすいことがわかります。

 

また、肉食動物も草食動物を食べて、大きな魚は小さな魚を食べて、

小さな魚は動物プランクトン、動物プランクトンは植物プランクトンを食べて、

すべての生物は植物によって生かされていることがわかります。

 

そして、植物は光合成をするために、人間や動物が吐いた二酸化炭素を吸収して

太陽の光エネルギーを利用して水と二酸化炭素を分解して酸素を放出します。

 

その際、植物は動物や鳥のフンを栄養として吸収し、大きく成長します。

そして、人間や動物がまたその酸素を吸い、植物を食べる。

 

このように「陰」と「陽」で循環している「エネルギーの流れ」こそが宇宙の原理であり、

「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」と言う格言もあります。

 

このことからも、すべての宇宙の働きは「陰」と「陽」のバランスによって

成り立っていることが理解できるのではないでしょうか。

 

クシマクロビオティックついて

クシマクロビオティックとは、桜沢 如一 氏のマクロビオティックの後継者である

久司 道夫(くし みちお)氏によって確立された、桜沢氏のマクロビオティックを

思想や哲学はそのままに、更に発展させて国際化したマクロビオティックです。

 

久司氏は、東京大学在学中に、当時、世界政府運動を行っており、

マクロビオティックの創始者である桜沢 如一 氏の影響を受けて1949年に渡米します。

 

人類の平和には、バランスのとれたマクロビオティック的健康食が必要であると

アメリカを中心として50年以上に渡り、夫人と共に自然食の普及と教育啓蒙活動に努め、

自然食ブームを巻き起こしました。

 

世界中の多くの著名人、有名人に食事指導をしてきた事でも知られていて、

ジョン・レノンが面会に来たこともあり、その後、ジョン・レノンとオノ・ヨーコは

PLAYBOYのインタビューで、食事はほとんどマクロビオティックだと応えたとのこと。

 

久司 道夫 氏の米国でのマクロビオティックの普及への貢献度はかなり大きく、

国連著述家協会優秀賞を受賞、ロードアイランド州上院議会から表彰、

日本人で初めて、米国スミソニアン国立歴史博物館に殿堂入りし

久司マクロビオティックスコレクションが永久保存されています。

 

まとめ

久司 道夫 氏は、持病の結腸ガンと闘い、2014年にすい臓ガンで88才で亡くなられ、

夫人も子宮頸ガンで亡くなられました。

 

そのため、マクロビオティックを実践しても、結局はガンになるのではないか、

玄米菜食のため栄養不足で不健康になるのではないか、との批判記事などをよく見かけます。

 

しかし、久司氏は高齢になっても世界各地を飛行機で移動し、一年の大半をホテルで暮らし、

外食がほとんどで、マクロビオティックを実践できなかったとのこと。

 

留守を守っていた夫人も、日夜を問わず訪れる重病患者の相手に追われるなど

大変多忙な暮らしであったとのこと。

 

何も知らないのに批判する人や、少し実践したが効果が出る前にやめるなど

もちろん体質や相性などもあるとは思いますが、自然の一部である人間には

必要な食養法だと思いますので、そのような意見を聞くと非常に残念に思います。

 

個人的な意見ですが、ヨガや気功を実践していると肉を食べた日と、

菜食の日では、全身の気の流れが全く異なり、菜食で規則正しく生活している方が、

気のレベルから見ても、より身体が整い体調が良いことが実感できます。

 

マクロビで失敗したり、体調を崩されている方の多くは、厳密にルールを守ることに

固執しすぎて、ストレスになったり、身体の声を聴くことを忘れて、疑念により負の

イメージが発生して、マイナスのプラシーボ効果が起きるなどが原因のように思われます。

 

マクロビ的に非推奨な食材でも、自分の身体に聴きながら、身体に合うと思えば

取り入れたり、完全には鵜呑みにはぜず、自分の身体に合ったメニューをカスタマイズ

したりと、あまり、こだわりすぎずに取り組んでいけば良いのではないか、と思っています。

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