マクロビオティック 食材/調味料

マクロビオティックの実践(味噌)

日本の伝統的な食品の一つである味噌ですが、さまざまな美容と健康効果から

医者いらず、と言われるほどのヘルシーフードであることはよく知られています。

 

また、味噌はその幅広い美容と健康効果・効能から、「一汁一菜」を基本とする

マクロビオティックでは、「かなめ」となる重要な食材となっています。

 

味噌は、個人的にも健康長寿には絶対に欠かせない食材となっており、私は、断食や

ファスティングを行わない食事を摂る普通の日には、欠かさず毎日、何らかの形で

味噌を食べています。

 

しかし、味噌の種類や発酵・熟成期間によって健康効果が大きく異なっており、

味噌なら何を食べても健康に良いわけではありません

 

輸入大豆には「ポストハーベスト」の問題などもあるため、可能な限り、国産大豆か

オーガニック大豆の味噌を推奨します。

ポストハーベストとは、輸送などによる収穫後の劣化、腐食を防ぐ目的で農薬をふりかけることで、農薬の直接添加のため残留の可能性がとても高い

国内では禁止されているが、アメリカでは認められている

 

このページでは味噌の基本的な効果・効能から、種類や熟成期間による健康効果の違い、

より健康効果の高い摂り方など、詳しくご紹介していきます。

 

驚くべき味噌の放射性物質の除去効果について

日本の味噌研究の第一人者である、広島大学名誉教授で理学博士の

渡邊 敦光(わたなべ・ひろみつ)氏によると、味噌と放射線の関連を調査した結果、

味噌には放射線の障害から体を守る作用があることがわかりました。

 

それは、味噌を褐色にする「メラノイジン」という物質と関係があるとのことです。

 

具体的な調査方法として、マウスに、

「①:みそ入りのエサ」、

「②:みそと同じ濃度の食塩入りのエサ」

「③:普通のエサ」

を食べさせ、その後、放射線を照射して小腸の様子を観察します。

 

小腸は細胞分裂がさかんなので、放射線の影響を受けやすく、

「②:食塩入りのエサ」

「③:普通のエサ」

を食べたマウスは、放射線を浴びると、新しい細胞が生まれなくなってしまいました。

 

ところが、

「①:みそ入りのエサ」

を食べたマウスは、放射線を浴びたあとでも、小腸に新しい細胞が生まれ続け、

放射線の障害から守られていたとのことです。

 

また、放射線の障害から身体を守るためには放射線を浴びる前に事前に味噌を

摂取する必要があるとのことです。

 

もし、病気や人間ドックなどでレントゲン検査を受ける際には、1週間くらい前から

味噌を摂取することで対策が取れそうです。

 

そして、知っている方も多いと思いますが、野生キノコ類や原木栽培キノコ等の

放射能汚染が東北地方だけでなく、長野県はもとより、九州にまで広がっており、

実際にキノコから放射能が検出されているという事実があるようです。

 

この様に放射能汚染に関する情報はいろいろとありますが、普段から味噌を食べておく

とで、

ほぼ対策が取れそうです。

 

ただ1点、注意点があり、

味噌の熟成期間として、

「①:6か月~2年熟成した味噌」

が最も効果が高く、

「②:5年熟成した味噌」

では効果が減り、

「③:10年熟成した味噌」

では効果が全くない、とのこと。

 

熟成期間が長いと、価格が高額になってしまいますが、アンチエイジングのためにも

国内産大豆海塩などの自然塩入りで熟成期間が「①:6か月~2年熟成した味噌」を

摂取するように心がけましょう。

 

味噌でがん予防

味噌には乳がん、胃がん、肺がん、肝がん、大腸がん、前立腺がん等、

さまざまながんを抑制する効果があるとの研究結果が出ているようです。

 

国立がん研究センターで実施された多くの実験研究で、味噌に含まれる「イソフラボン」

には、乳がんや前立腺がんを予防する効果があると報告されています。

 

また、味噌は免疫学的にも、胃がん、肺がん、肝がん、大腸がん等を予防することが

報告されており、先ほどの渡邊 氏の研究グループの動物実験の結果としても、一定の

予防効果があることが明らかにされているようです。

 

味噌の塩分について

渡邊 氏の研究グループでは、塩分を味噌でとると血圧が上がりにくくなるという研究結果も

出ています。

 

塩分の摂取量が多い人の血圧が高いことは良く知られていると思いますが、

不思議なことに、味噌だと血圧が上がりにくいそうです。

 

そして、この働きにも「メラノイジン」が関係しており、血圧を上げるホルモンの生成を促す

酵素の働きを、妨げる作用があるとのことが解っているようです。

 

また、味噌の種類として、大きくわけると「米味噌」「豆味噌」「麦味噌」

3種類があります。

 

その中でも栄養価が高いのは「豆味噌」で、八丁味噌などの赤味噌の原料となっており、

塩分濃度が高い分、長期熟成されており、全体的に、甘口で塩分濃度が低い白味噌より

栄養価が高いとのことです。

 

味噌の健康効果

 

味噌は、大豆が発酵という過程をへることにより、もともとは微量だったビタミン、

ミネラル、アミノ酸が豊富に生成されます。

 

特に生命維持に必要な9種類の必須アミノ酸を全て含んでいるため、味噌を飲んでいるだけで、

肉や魚を食べなくても、身体を構成するためのたんぱく質の合成が可能となります。

 

徳川家康なども食生活には、かなり気を配っていたようで、基本は「一汁一菜」で、

長寿を支えた食事の一汁は、「豆味噌」(八丁味噌)の味噌汁だったとのこと。

 

先ほども紹介した、放射線を防ぐ作用のある「メラノイジン」ですが、

ある研究によると、ラットのエサに「メラノイジン」を加えたところ、

普通のエサのラットと比べて、腸内の乳酸菌が10倍も増えることがわかりました。

 

そして、乳酸菌の働きが活発になると、排泄や腸内粘膜の再生も活発になり、

腸内環境が整うので、美肌効果、ダイエット、アンチエイジングなども期待できます。

 

先ほどもお伝えしていますが、注意点として、「メラノイジン」が豊富に含まれるのは、

ある程度の熟成が進んだ味噌なので、「①:6か月~2年熟成した味噌」を選ぶことが

ポイントです。

 

またその他にも、味噌に含まれる「グルコシルセラミド」という成分にも

肌の角層の保水力アップとメラニンの合成を抑え、シミ予防、美白効果があるとのこと。

 

まとめ

 

味噌汁として飲む以外にも、さまざまな味噌の活用方法があると思いますが、

味噌の活用方法として、自分は以下の方法で楽しんでいます。

 

おすすめの味噌活用法

  • 味噌汁に野菜(根菜も葉野菜も)を入れて食べる。
  • ラーメンやなべ料理のスープとして利用する。
  • 醤油やタレの代わりに納豆などに混ぜて食べる。
  • 豆板醤と混ぜて辛みそタレとして利用する。
  • 醤油や塩や甜麺醤の代わりに調味料として利用する。

 

味噌の健康、美肌、アンチエイジング効果に関して、いろいろと記載しましたが、

あらためて最後に、ポイントをおさらいすると、

 

味噌の健康効果のポイントまとめ

  • 味噌は「一汁一菜」を基本とするマクロビオティックでは、「かなめ」となる食材である。
  • 味噌を褐色にする「メラノイジン」という物質が放射能汚染を予防する。
  • 塩分が多くても「メラノイジン」が血圧を上がりにくくする。
  • 「メラノイジン」腸内の乳酸菌を10倍にし、腸内環境を整えるため、美肌効果、ダイエット、アンチエイジングなどにも期待できる。
  • 「6か月~2年熟成した味噌」が最も効果が高い。
  • 味噌の種類は3種類あり、「豆味噌」(八丁味噌)が栄養価が高い。
  • 味噌に含まれる「イソフラボン」は、乳がんや前立腺がんを予防する。
  • 味噌は免疫学的にも、胃がん、肺がん、肝がん、大腸がん等を予防する。
  • 味噌はたんぱく質となる必須アミノ酸を全て含んでいる。
  • 味噌の「グルコシルセラミド」は、シミ予防、美白効果がある。
  • 「ポストハーベスト」問題もあるため、国産大豆か有機大豆が推奨。

 

あらためて、おさらいしてみましたが、味噌の健康効果には絶大なパワーがあることが

わかります。

 

スーパーなどで簡単に手に入れることができる味噌ですが、国産大豆や熟成期間などを考えて

購入すると少し割高になってしまいます。

 

また最近は、具材とだしを入れて煮込む手間や味噌を溶く手間などから、若者の味噌汁離れが

進んでいるようで残念です。

 

ごれだけの健康効果のある味噌です。

 

毎日、味噌を飲むだけで、他は何もしなくても100歳は生きられると思いますので、

積極的に味噌をアンチエイジングに活用してみてください。

 

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