アドラー心理学 脳科学・認知心理学・哲学

アドラー心理学とは?

 

心理学と言えば、精神分析のフロイト、ユングが有名ですが、

アドラー心理学を築き上げたアルフレッド・アドラーも、フロイト、ユングと並ぶ

現代心理学の三大巨匠の1人として広く知られています。

 

精神分析とは、フロイトが創設した、心を分析して精神疾患を治療する方法ですが、

アドラーは、個人とは分割できない存在である、と考えて、新たな心理学を提唱します。

 

アドラー心理学とは?

 

「アドラー心理学」とは、20世紀の初めに、心理学の1つの派である精神分析の

「個人心理学」としてアルフレッド・アドラーが築き上げた心理学のことです。

 

欧米では、「個人心理学」と呼ばれていますが、日本では「アドラー心理学」の名で

有名です。

 

アルフレッド・アドラーは、オーストリア出身の精神科医、心理学者で、

当初、フロイトから招かれて、フロイトの研究グループに参加していました。

 

しばらくすると、フロイトとの意見の異なることが多くなり、主要な仲間と共に

自由精神分析協会を設立します。

 

アドラー心理学の目的論とは?

 

フロイトやユングの提唱していた原因論は「原因には必ず結果がある」という考え方です。

 

それに対して、アドラー心理学の目的論とは、簡単にいうと「人間の行動には目的がある」

「人は過去の原因に突き動かされるのではなく、自ら定めた目的に向かって動いていく」

という考え方です。

 

アドラー心理学の一番の特徴は、フロイトやユングの提唱していた

原因論(人は過去の原因によって感情を生み、その感情に縛られて行動する)に対して、

目的論(人は過去の原因に縛られ行動するのではなく、自ら果たしたい目的のために

行動する)を提唱したことです。

 

例をあげて説明すると、

過去のトラウマが原因で人前で発言できない、という悩みを持った人がいたとします。

 

原因論で考えると、過去の何かしらのトラウマが原因で人前で発言できなくなった

と説明されるでしょう。

 

しかし、目的論で考えると、その人は、

人前で発言をして笑われたくない、よく見られていたい

という目的を達成するために、

人前で発言しない、という行動を選択しているとされます。

 

つまり、悩んでいることを自ら選んでいるのです。

人から笑われない、という目的は達成されているのです。

 

原因論ではなく、目的論に従うべき理由は?

 

アドラー心理学では、原因論ではなく目的論に従う事が好ましいと言われています。

 

なぜ、目的論に従う事が好ましいのかというと、目的論に従うと、

すべての行動は、未来の目的のための手段である、という考えを常に持つようになり、

未来のゴールを正しく持ち、現在の行動を変えることで、未来はいくらでも変えられる、

という前向きな考え方になることができます。

 

そして、人は誰しも性格を変えて、悩みをいつでも解放することができ、

今すぐにでも幸せな未来を選択することができる、とするのです。

 

一方で原因論に従うと、現在は過去の結果であり、

過ぎ去った過去は変えられないため、現実は変えられない、と

自分の未来が、常に過去に縛られてしまいます。

 

過去が変えられない事実は、原因論でも目的論でも同じですが、

時間軸に対する視点が全く異なっているのです。

 

正しいゴールを設定して、これからどうしたいか、常に前向きに考える点において、

目的論は大変合理的な考え方であると言えます。

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