最近では、成功哲学や自己啓発関連の書籍やネット記事で、当たり前のように
「潜在意識」に関する記述を目にします。
そして、潜在意識を上手に活用すると、思いのままにどんな人生でも手に入れることが
できると言われています。
では潜在意識とは、そもそもどのようなものなのか?
脳科学や引き寄せ、催眠療法など様々な分野で語られている「潜在意識」というものについて
整理してみました。
意識の3つの階層
意識は、顕在意識、潜在意識、集合的無意識の3つの階層に分けられるといわれています。
そして、3つの階層に関する氷山の例えは良く知られていると思いますが、
時代とともに意識に占めるその割合は変化しています。
意識の割合
- 顕在意識 3%~10% 氷山の見えている部分
- 潜在意識 90%~97% 氷山の隠れている部分
- 集合的無意識 すべての人類に共通の意識 人間の意識の最下層
このように、意識に占める割合は、顕在意識より潜在意識の方が大きく
私たちの行動に大きな影響を与えていると言われています。
そして、90%~97%を占める潜在意識の領域の中で、
人は1日に3万~6万回もの心の会話をしているといわれています。
この無意識の領域での6万回もの心の会話がポジティブなものであれば、
行動も前向きになりますが、ネガティブな会話が多くを占めていると
無意識に自らを不幸にしてしまいます。
意識が変われば、行動が変わり、未来が変わる!
では、どうすれば潜在意識をポジティブなものにして、
行動や思考を前向きにすることができるのでしょうか?
人間は習慣の生き物といわれています。
意識してポジティブな発言やポジティブな行動を繰り返すことで、
習慣化されて、潜在意識に落とし込まれて無意識の行動に変化が現れます。
しかし、いざ意識を変えるぞ!と強く思ってもなかなか変えることは難しいですよね?
新しいことを何かやろうとしても長くは意識を保つことはできません。
3日もしたら、その意識が元に戻っていることにさえ気づかない状況です。
ではなぜ変われないかというと、何か変化があると、すぐに元に戻ろうとする
恒常性(ホメオスタシス)の作用が働くのです。
たとえば、ダイエットを頑張って5キロ痩せたとします。
しかし、恒常性の機能が働き、気のゆるみから、すぐに元の体重に戻るか、
リバウンドして逆にダイエット前より太ってしまう事さえあります。
この例からも、現状の安定的な状態(恒常性)を常に維持しようとする生体の働きである
ホメオスタシスの影響がいかに大きいかがわかります。
以前、別の記事でも記載した、気功やアファメーションなどのテクニックを利用するなど
特に意識の深い層にある潜在意識を書き変えるには特別な技術と多くの時間が必要と
なるのです。
ヒプノセラピーにおける潜在意識への働きかけ
人は幼少の頃より、意識して繰り返し繰り返し反復して学びながら、様々なことを覚えては、
潜在意識に落とし込むことによって習慣化されて、意識しなくても器用に立ち回れるように
成長してきました。
そして潜在意識は、肯定的な感情や否定的な感情など含めて、あなたのすべての行動や
思考を記憶しています。
すべての行動や思考の記憶というのは、生まれる前の母親の体内にいたころから、今日まで、
もしくは、前世から続いているものだと、ヒプノセラピーでは考えられています。
人は、時間軸に沿って、それらのすべての出来事を記憶しており、
それぞれの出来事に紐づく肯定的な感情や否定的な感情もすべて記憶として
保存しています。
そして、その潜在意識に刻み込まれた様々な記憶が、現在の自分の行動や思考に
大きな影響を及ぼしているのです。
年齢退行、インナーチャイルドの癒し、前世療法という技術は、自分に影響を及ぼしている
出来事が起こった記憶にまでさかのぼり、否定的な感情や、その負のエネルギーを
解放していきます。
問題の根源を癒し、過去をすっきり解決すると、そのセラピーの効果は持続します。