前回、「疲労回復には丹田呼吸法が効く!?」という事で、
気功の呼吸法による疲労回復効果を中心にお話してきました。
仙道の一部である気功は、マインド(精神面)への働きかけを経由して
雑念をなくして、意念というイメージによって気のエネルギーを操作して
身体を整えていくという大きな特徴があります。
そして、潜在意識の更に深いところにアクセスして、自律神経をコントロールして
生命維持に関わっている免疫システムに影響を与えて、細胞の修復や再生を加速させます。
気功で肩こりや眼精疲労もなくなる??
肩こりの原因は「同じ姿勢、眼精疲労、運動不足、ストレス」によるもので、
4大原因とされています。
そのどれもが不随意筋の緊張などにより、血液の流れが滞り疲労物質が蓄積することで
発生します。
眼精疲労の原因の1つは、毛様体が疲労することだといわれています。
例えば、物を見るときは、毛様体筋が緊張したり、緩んだりすることで、
水晶体の厚さを調節してピントを合わせています。
そして、毛様体が疲労する原因として、以下の4つの動作があります。
眼精疲労の原因
- 同じ姿勢でパソコンを見続ける
- スクロールする画面を常に目で追う
- 一文字一文字を目で追う
- 画面の切り替わるたびに、ピント調整を繰り返し行う
上記の4つの動作を行う毛様体筋は、自律神経の支配下の不随意筋のひとつなので、
無意識に動いています。
このように、本人が気付かない間に無意識に不随意筋などを緊張させているため、
本人が自らの意志で眼精疲労を制御することは一般的には不可能なのです。
一般的には、デスクワークで長時間パソコンを使用している場合の眼精疲労対策としては、
- ブルーライトカットのPC用メガネを着用する。
- 眼精疲労をためないように、2時間起きに30分ほど休む。
- デスクワークの間に散歩などの軽い運動を含める
などの、眼を休める方法しか紹介されていません。
意念で不随意筋をコントロールする??
眼精疲労に関する根本的な解決には、人間の意志ではコントロールすることができない
不随意筋を休ませる必要があります。
そのためには、デスクワーク中に、前回紹介した丹田呼吸法などを行い、
気功で潜在意識に働きかけ、できるだけ交感神経を休ませて、副交感神経を優位にして
不随意筋を可能なかぎり緩めながら作業する必要があります。
更には、オフィスでの対人関係における緊張を完全になくすための、精神面での
コントロールも同時に必要となるため、かなりの高度な気功のテクニックが必要に
なってきます。
そして、不随意筋をコントロールするためには呼吸法と合わせて、
意念という意識で気やエネルギーをコントロールするテクニックも必要となります。
意念が上達すると、身体の必要な場所に気やエネルギーを送ることができるようになり、
通常は意志では制御できない不随意筋を弛緩させるなどのコントロールができるように
なってきます。
更に、意念での気やエネルギーの操作を繰り返し訓練することで、潜在意識の書き換えが
起こり、上級レベルに達すると不随意筋を自由自在にコントロールできるようになります。
血流が滞っている場所など、ピンポイントで凝りを緩めて炎症を抑え、完全なる健康体に
近づきます。
そして、身体に血流を滞らせるような一切の炎症を無くして、寿命を縮めるような
毒となるような一切のストレスホルモンが無い状態を維持して、完全にリラックスして、
気の流れやすい状態に身体を整えていきます。
瞑想(練丹、坐忘)や站椿功で宇宙との一体感を得る?
気の流れやすい状態に身体を整えられたら、
瞑想(練丹、坐忘)や站椿功などの立禅を行うことで、深い変性意識状態に入り、
宇宙のエネルギーを取り込み、全身の細胞を活性化させるように働きかけます。
深い変性意識状態に入っているため、宇宙エネルギーを取り込み、
邪気を燃焼させるイメージを持つだけで、潜在意識がイメージに従い
免疫力が高まり代謝機能も向上します。
実際に站椿功などの立禅を行うと、血流も3倍に上がり、代謝機能を向上させて
免疫力が高まり、体温も上昇して風邪を引かない身体に変化します。
最終的には「還虚合道」という仙道の最終段階で最終の境地となり
「もうこの段階ではやることはなにもない、ただ坐忘するのみ」
と自我が完全に消滅して、宇宙との一体感を得ることができるようになります。